設立の趣旨
経済をはじめ社会のあらゆる領域で国際競争が激化する中、新たな知識・技術を創造し、イノベーションを生み出していくことが、国家存亡の鍵を握っています。
また、多くの先進国で少子・高齢化が進む中、国家の持続的発展を果たすためには、国内の優秀な人材を輩出するとともに、海外から優れた人材を積極的に獲得していくことが不可欠となっています。
さらに、社会が急速に変化し、複雑化するとともに、地球温暖化、資源不足など、人類未経験の課題が発生しており、その解決が急務となっています。
このような観点から、国家の「知の源泉」、「知の拠点」として、大学の重要性が飛躍的に高まっています。とりわけ、最先端の知・多様な文化を生み出し、国内外の優秀な頭脳の集積地となり、イノベーションの創出や課題解決に貢献する「研究大学」の役割が極めて重要です。
最先端の知を基盤として激しい国際競争を勝ち抜くとともに、豊かな学術・文化を通じて世界から尊敬を集める国家として発展していくためには、世界に冠たる研究大学群を持つことが不可欠です。また、トップレベルの研究大学群の発展を図ることは、人材供給や教育研究交流等を通じ、他の大学の振興にも資するものであり、高等教育全体、ひいては国力全体の底上げにつながるものです。
このため、諸外国では、近年、国家戦略として、大学、科学技術・学術の振興に力を入れています。我々研究大学関係者は、先端研究や、外国人研究者・留学生といった人材獲得等の面で、欧米や中国、韓国、シンガポール等の研究大学と激しい競争にさらされるとともに、その成長発展ぶりを肌で感じています。
以上のような状況認識の下、国家の成長発展の鍵を握る研究大学の充実強化策について議論し、大学相互の連携を深めるために、学術研究懇談会(RU11)を設置するに至りました。